ミアルバ二次創作小説「孔雀の恋」前編

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『孔雀の恋』前編について

 タイトル:孔雀の恋 前編
 制作年月:2024.4.5〜2024.4.7
 掲載場所:Pixiv シリーズ「孔雀の恋」 1話 2話 3話
 文字数:22,427文字
 カップリング:ミアルバ(ミーノス×アルバフィカ)
 主な登場人物:ミーノス、アルバフィカ、ルネ
 関連作品:『感性的認識批判 Beauty and the Griffin』の夏の終わり頃のパラレル裏話

UnsplashAaron De Witが撮影した写真

あらすじ

 冥府の第一獄にある法廷を舞台に、主人公で副官のルネは、新任裁判官ミーノスの才気と問題行動に振り回されている。ミーノスは驚異的な洞察力で死者の罪を見抜く裁きの天才だが、気まぐれな性分からすぐに仕事を放棄しては無断欠勤を繰り返し、そのたびに周囲を混乱させる。ルネはミーノスの傑出した才能を認めつつも、軽薄でわがままな言動に苛立ちが募る日々を送っていた。

 そんな折、聖戦でミーノスが相打ちとなった魚座の黄金聖闘士・アルバフィカを、ミーノスは冥府へ連れ帰って“囲い者”にしてしまう。アルバフィカは際立った美貌の持ち主で、ミーノスが生前に操り糸で嬲るように殺しかけた因縁ゆえ、彼を心底嫌っており、状況が半年経過するもいまだに身体を許さない。一方のミーノスは、今までの相手と違って自分の思いどおりにならないアルバフィカにますます執着し、法廷の仕事をより一層サボるようになってしまう。

 仕事の回らない法廷をなんとか立て直すため、ルネはアルバフィカを説得し、彼に書類選別などの補佐を頼む。アルバフィカは当初こそ気乗りしないものの、聖闘士として培った集中力と素直な学習態度で、驚くほどの速さで仕事を覚えていく。彼の有能さにルネは心底感心し、同時に「もし生前に出会えていたら、アルバフィカを仲間に引き入れたかった」と悔しくなるほどの思いも抱きはじめる。

 しかし、パンドラやラダマンティス、アイアコスら冥府の幹部たちは、「ミーノスの怠惰の原因が元聖闘士のアルバフィカにあるのではないか」と疑い、トロメア宮で舞踏会を開いてアルバフィカを“視察”する計画を立てる。そこでルネはアルバフィカを短期集中で“法廷補佐の実績づくり”と“舞踏会での振る舞い”の両面から指導し、なんとかミーノスとアルバフィカの立場を守ろうと策を練る。

 迎えた舞踏会当夜、アルバフィカはルネの想定どおり法廷の仕事ぶりを示し、人前でも堂々とした態度を見せる。ところが、他の幹部の部下バイオレートが嫌がらせ同然の“蹴り合い”を仕掛けてくるなど一触即発の場面も。アルバフィカはその場をうまく切り抜け、さらにミーノスともペアダンスを披露してしまう。踊りの最中、アルバフィカは思わず笑みをこぼし、そのさまを見たミーノスは今までにないほど満たされた表情を浮かべる。

 なぜアルバフィカにそこまで惹かれるのか、自分でもはっきり言葉にできないまま執着を深めるミーノス。強引に手に入れたい欲望と、彼に心から受け入れられたい願望がないまぜになり、さらに彼の軽薄な性分からは想像できないほどの焦燥を募らせる。ルネは、そんなミーノスの“らしくなさ”に戸惑いながらも、「もし二人が本当につながり合えば、上官は変わるかもしれない」とわずかな望みを抱いて見守る。

 やがて舞踏会は大きな波乱もなく幕を下ろし、パンドラたちもいったんはミーノスへの疑いを収める。しかし、アルバフィカは依然としてミーノスを冷たく拒み続ける一方、ミーノスはあくまで“心まで手に入れたい”と固執し続ける。法廷の仕事を混乱させるほどの“孔雀の恋”は、いったいどのような結末を迎えるのか。ルネの苦労と苛立ち、そしてほんの一握りの期待を胸に、物語はひとまずダンスの余韻の中、先の展開へ進んでいく――。

執筆経緯など

参考作品

オペラ『セヴィリアの理髪師』のイメージ
 アルマヴィーヴァ伯爵(テノール):ミーノス
 ロジーナ(メゾソプラノ):アルバフィカ
 フィガロ(バリトン):ルネ

『セヴィリアの理髪師』あらすじ
 若き伯爵アルマヴィーヴァは、美しい娘ロジーナに一目惚れする。しかし、彼女はその後見人であるドン・バルトロの厳しい監視下にあり、バルトロ自身もロジーナと結婚しようと目論んでいる。アルマヴィーヴァはロジーナを救い出し、結婚するため、街の理髪師フィガロの力を借り、知恵と計略を駆使する。

 あまりそのままの話ではないのですが、「アルマヴィーヴァ伯爵とロジーナを結婚させるために何でも屋のフィガロが辣腕を奮う」という点で、ルネが活躍する話を書きたいと思いました。

 あと、なんとなくわかると思うのですが、この作品のミーノスは、少し『ハウルの動く城』の「ハウル」が入っていますね。あの格好付けで情けないハウルの様子は、なんとなくミーノスのイメージと重なるところがあります。
 また、「孔雀」とは、見た目が華やかな男性のことを「着飾り孔雀野郎」と罵倒していた人が昔いて、その言葉が気に入ったので、そんな感じのキャラクターに付与したい名称だとずっと思ってました。

執筆動機

 実はどちらかというと、小説を書くこと自体の習作としてこの話を書きました。
 前作まで、オリジナル創作にしろ二次創作にしろ、5年以上小説を書かずに過ごしており、色々と書き方を忘れていたので、練習をしたいという思いが実は先にありました。

 また、二次創作もブランクのある身にはとても難しく、「副官のルネ」をミーノスとどういう関係性で書いたものかもかなり悩んだ覚えがあります。
 キャラクターの二次創作でのイメージが掴めなくて困ったのは、ミーノスもそうだったのですが。
 この作品では、「ルネの方が少し年上」「年下の上官。やり手だが性格に難がある。でも、素晴らしい才能を持った彼を支えたいワーカホリックの青年」というルネのイメージを決めた時に、話が思い浮かびました。

書いてみた感想

 振り返ると本当に中途半端で箸にも棒にも引っかからない話ですね……。
 コメントが難しいです。
 書き直したい気がしますが、それだとまったく別の話になりそうなので。

 たぶん、書きたかったのは「喧嘩するほど仲がいい(言いたい事が言い合える関係)」ミーノスとアルバフィカの関係だったと思います。でも、この作品だけ読むと、アルバフィカがミーノスを好きになる理由が全くわからないですね。
 この話は、前作で「湖デート」をして、ミーノスはうっかりとアルバフィカに糸を使ってしまうのですが、そのことを心底後悔して悔やむミーノスを見て、アルバフィカは「こいつ少し変わったのか?」と思い始めるあたりの出来事です。アルバフィカの方が、変化していくミーノスに少し関心を持ち始めた頃ですね。
 

UnsplashVivek Doshiが撮影した写真

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